毎日飲み続けるには…?りんご酢・純りんご酢・りんご黒酢のどれが良い?

みなさんは、リンゴ酢、飲んでますか?
そして、リンゴ酢と純りんご酢の違いを知っていますか?
「純」がつくので、そうでないリンゴ酢のほうには添加物が入っているのかなってくらいはなんとなく分かります。
では、リンゴ酢と、純りんご酢と、りんご黒酢、それぞれどう違うの?
って聞かれたら…私も言葉に詰まってしまいます…。
そこで今回は、リンゴ酢と純りんご酢、さらにりんご黒酢を加えた3つの違いにスポットを当てながら、それぞれの特徴や使い方について、できる限り分かりやすく解説していきます!
リンゴ酢と純りんご酢、そしてりんご黒酢の3つの違いが分かりますので、それぞれの特徴を活かした健康かつ お財布にも優しい、りんご酢の使い分けができるようになりますので、ぜひ最後までご覧ください。
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▼チャプター
00:00 三種のりんご酢の違い
01:03 リンゴ酢と純りんご酢
02:52 製造工程の違い
04:46 りんご黒酢とは?
06:15 それぞれの使い分け
08:29 簡単りんご酢ドリンク
09:18 今回のまとめ
リンゴ酢と純りんご酢
この2つの違いは、ラベルを見れば一目瞭然。
原材料名に「りんご果汁」のほかに「アルコール」と書かれていたら リンゴ酢、原材料名に「りんご果汁」としか書かれていなければ 純りんご酢です。
そもそも値段が違います。リンゴ酢は500mlで300円ちょっとですが、純りんご酢は500円以上しますので、その価格差は1.5倍ほど。
なお農林水産省が定めたJAS規格では、「りんご果汁が30%以上含まれていれば りんご酢と表記してよい」と定められていますので、りんご酢のりんご果汁は30%以上、純りんご酢のりんご果汁は100%と覚えておきましょう。
ちなみに、この2つの栄養成分について調べましたが 、リンゴ酢も純りんご酢もほぼ同じでした。むしろ、安いりんご酢のほうがカロリーが 13%も低かったです。
イメージ的にはりんご果汁100%の純りんご酢のほうが健康に良さそうですが…栄養成分という点では、りんご酢と純りんご酢の間に価格差ほどの大きな差はないようです。なので、ずっと飲み続けるのであれば、安いリンゴ酢を飲み続けるのも、お財布的には優しいかもしれません。
ただ 、純りんご酢にはアルコールが添加されたりんご酢とは違う、りんご本来の風味と酸味が味わえますので「飲みやすさ」という点では純りんご酢が良さそうです。なにより自然由来の作り方ですから安心感がありますね。
まとめると、リンゴ酢と純りんご酢の違いは「りんご果汁の割合」「添加物であるアルコールの有無」「飲みやすさ」この3点でした。あっ!価格も違いましたね。
ところで、お酒ではないのに添加物に「アルコール」ってあまり聞いたことがないですよね?
そこで、なぜリンゴ酢にはアルコールが添加されているのか?について調べてみました。
製造工程の違い
リンゴ酢の基本的な製造方法について。
リンゴ酢は、りんご果汁をアルコール発酵と酢酸発酵の2回の発酵で作られます。つまり一度、お酒にしてから酢にするという、2段階によって作られる、ということです。
まず、この通りに作られる純りんご酢の製造工程から。
純りんご酢の製造方法
純りんご酢は、りんご果汁を適温下に置き、果汁の糖分に含まれる酵母を利用してアルコールへと発酵します。糖分がアルコールに変化して、甘みがなくなると りんご酒になり、これが1回目の発酵です。
これに酢酸菌を加えます。酢酸菌はアルコールをエサにして繁殖するため、この2回目の発酵によって酢ができます。
これを ろ過して澱下げ(おりさげ)という不純物を沈殿させ、これを熟成させて完成。
熟成させる目的は、味わいを深くし、酸味をまろやかにするためで、長いものだと3年間も熟成させるとか。手間と時間、そして自然の力によってつくられるのが 純りんご酢です。
リンゴ酢の製造方法
もう一方のリンゴ酢はというと、30%以上のりんごの果汁を発酵させずに、直接アルコールを加えることでアルコール発酵したものと同じような状態にします。
こちらはりんご酒というよりは、りんごのカクテル。
これを発酵させるのですが、その際は酢酸菌ではなく、もっと効率的に発酵を促すために発酵助成剤をつかって発酵させるそうです。
つまり、リンゴ酢は純りんご酢と違って1回の発酵で作られる、ということですね。
なお、この発酵助成剤ですが、表示義務はないのでラベルに表示はされません。これをろ過して作られます。
純りんご酢と比べると、自然の力に頼らず、効率的につくられていることが分かりますね。それゆえの安さと考えれば、納得感はありますが…逆に高い 純りんご酢の価値が分かったように思いました。
みなさまは、どちらのリンゴ酢を選びますか?
りんご黒酢とは?
最後に りんご黒酢について。
りんご黒酢は、リンゴ酢を熟成させ黒酢にしたもの…ではありません。一見、そう誤解してしまいがちですが、実は全くの別物で、お米から作られた黒酢をりんご果汁で割ったものがりんご黒酢です。
もともと黒酢は、鹿児島県の一地域で調味料として使われていた壺酢を今から約50年前の1975年に鹿児島県の坂元醸造株式会社の坂元 昭夫氏が「黒酢」と命名したことをきっかけに健康食品ブームにのり、大ヒットした商品です。
「黒酢」という名称ですので、もっと古いかと思ったのですが比較的、新しいのですね。
黒酢にはリンゴ酢には含まれないアミノ酸が豊富に含まれており、これが疲労回復や病気に抵抗する免疫細胞を増やす効果があります。
ただ一方で黒酢には「酸味が強くて飲みにくい」という弱点がありました。
これをりんご果汁のフルーティーな飲みやすさによって補う、ということで生まれたのがりんご黒酢です。つまり りんご黒酢はリンゴ酢というよりは、黒酢の一種であること。
さらに販売しているものの多くはカルピスのように希釈して飲む健康ドリンクとして販売されているものですので、リンゴ酢、純りんご酢とは、ちょっと違う系統の種類だと覚えておきましょう。
黒酢があれば、家でもりんごジュースで割って作れちゃいそうですね。
リンゴ酢、純りんご酢、りんご黒酢のそれぞれの違いを踏まえて、実際にどう使い分けたら良いのでしょうか?
それぞれの使い分け
これまでに説明した各酢の違いを踏まえて、どう使い分けたら良いか?私なりにまとめました。
まず、リンゴ酢、純りんご酢、りんご黒酢の3つとも水やお湯で「割って飲む」のは、それぞれの素材の味を活かしたベストな摂り方だと思います。
また、唯一リンゴ果汁が入っている りんご黒酢は、それ自体が割って飲むために作られたものですので、基本的にドリンク用としましょう。
次にリンゴ酢と純りんご酢ですが、サラダのドレッシングやマリネなど、加熱しない料理の調味料として使うと、いずれもりんご果汁を発酵させたことによるフルーティな風味と優しい酸味がありますので、その特徴を活かせるはずです。
ただ、先ほどお伝えしたように、リンゴ酢と純りんご酢の間には、少なく見積もっても1.5倍の価格差があります。当然、純りんご酢のほうが高価です。ですので、加熱する煮込み料理などに使うのであれば、リンゴ酢のほうがコスパは良いですね。
なお、酢を使って肉を煮込むと、肉のタンパク質分解酵素が働くので、圧力鍋を使わなくても骨付き肉やブロック肉を柔らかく、さっぱりと仕上げることができます。その際、穀物酢を使うと酸味が引き立ってしまうので、ここで果実酢のリンゴ酢を使うと、ほどよい酸味とフルーティーな香りで仕上がります。例えば、リンゴ酢で手羽元を煮ると、軟骨まで柔らかくなるのでオススメですよ。
お酢の主成分である酢酸には、胃液や唾液の分泌を促進させて食欲を増進させる効果があると言われていますので、食欲がない時には酢を使ってエネルギー源になるお肉が食べやすくなるのが嬉しいところ。
さらにリンゴ酢であれば、他の酢よりも便秘解消・整腸作用・血糖値、コレステロール値の正常化などの効果があるとされています。
まとめると…
- リンゴ酢、純りんご酢、りんご黒酢ですが、いずれもそのまま割って飲むなら、いずれでもOK。
- 加熱しない料理につかうなら、純りんご酢かリンゴ酢を。
- 加熱する料理につかうなら、コスパの良いリンゴ酢。
といった感じで使い分けると、身体にもお財布にも優しいと思います。
そして最後に、リンゴ酢でも、純りんご酢でも、りんご黒酢でも、ご自宅で簡単に作れるドリンクをご紹介しましょう。
簡単リンゴ酢ドリンク

最後に、リンゴ酢を使った簡単につくれるドリンク「リンゴ酢ソーダ」の作り方をご紹介しましょう。
●材料
- リンゴ酢大さじ1
- 炭酸水200ml
- お好みではちみつを適量
作り方は、まずリンゴ酢とはちみつをグラスに入れてよく混ぜてから、炭酸水を加えて軽く混ぜるだけで完成です。
これを食前に少し飲んでおくと、胃腸のぜん動運動が抑えられ、炭水化物の消化スピードを遅らせることができ、血糖値の急激な上昇や下降を抑えられます。
また炭酸で満腹感が得られるので、ダイエット効果も期待できます。
なによりサッパリしていて飲みやすく、夏バテや疲労の蓄積を予防しますので、ぜひお試しくださいね。
今回のまとめ
純りんご酢は、りんご果汁100%で、2回の発酵を経た手間と時間がかかった本来の製法で作られたリンゴ酢です。
リンゴ酢は、りんご果汁が30%以上、この他にアルコールや発酵助成剤が添加物として加えられたコスパ重視のりんご酢。お財布に優しいのが特徴で、栄養成分は純りんご酢とほぼ同じです。
りんご黒酢は、健康効果の高い黒酢を飲みやすくするためにりんご果汁を加えたもので、多くがドリンク用に作られたもの。
いずれも、りんご由来の「飲みやすさ」が特徴で、水やお湯、あるいは炭酸水で割って飲むと、続けやすいです。
また、純りんご酢は加熱しないドレッシングやマリネのソースに、リンゴ酢は煮物に使うと圧力鍋を使わなくても、素材を柔らかく、さっぱりと仕上げてくれますので、それぞれを上手に使い分けながら、健康な食生活に役立てましょう。
- 壽屋寿香蔵
https://www.akanehime.com - リンゴ酢と純りんご酢の違いは原材料で効果は同じ!飲み方も徹底解説
https://kocho-muneyama.jp/ringosu-jyunringosu-chigai - ウィキペディア 黒酢
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%BB%92%E9%85%A2 - りんご酢と純りんご酢の違いは?りんご黒酢とはなにが違うの?
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