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間違えて飲み過ぎるとリスク上昇!?牛乳に代わるものとして飲まれることの多い豆乳

2025年4月9日

みなさんは、豆乳を飲み過ぎると危険という話を信じますか?

アメリカ軍の元諜報員ジェームス・プライスさんの胸は、ちょっと触るだけでも痛みが走り、腫れていました。なお、プライスさんは男性です。血液検査をしたところ、女性ホルモンの「エストロゲン」の数値が、一般男性の8倍以上、健康な女性を超えるほどの量だと判明しました。

原因を探ろうとした医師は、プライスさんに質問をします。

食べているもの、飲んでいるもの、全てを教えてください

はい。まず朝起きると、たいていシリアルを食べます

なにか、のせますか?

豆乳です。

そして、彼がほぼ毎日、飲んでいた豆乳の量は…約3リットル!

この3リットルの豆乳に含まれる大豆イソフラボンの量は、厚生労働省が上限とする量の8倍もの量でした。

あなたは、毎日3リットルの豆乳を飲めますか?

男性が豆乳を毎日飲んだら 女性化するのか?

冒頭の話は、2009年に「Men’sHealth(メンズヘルス)」で紹介された記事です。

元アメリカ軍の諜報員であったジェームス・プライスさん。ある時、プライスさんの胸は痛みを感じるようになり、腫れ出しました。その痛みは「ガムボールが両乳首の下に埋め込まれている」ようだったとか。かなりの痛みだったと想像できます。

この症状は、かつて軍人だったプライスさんにとって非常に不快でしたが、症状はそれだけではありませんでした。あごひげの成長は遅くなり、腕、胸、脚の毛は抜け落ち、男性機能が低下し、感情まで変わりました。

当初、相談を受けた医師は、彼を女性化乳房(にゅうぼう)と診断。さらに血流中の女性ホルモン「エストロゲン」が男性の8倍あり、健康な女性すらも上回ることが分かりました。しかし、原因は分かりません。

「もしかしたらプライスさんが密かにエストロゲンを服用しているのでは?」と疑うようになり、プライスさんは軍医であったルイス博士を訪ねました。博士は当初、アルコールやハーブを疑いましたが、それらは該当せず。そして博士はプライスさんのライフスタイルに注目。

普段から飲んでいるもの、食べているものについての質問をしました。

起きて、たいていシリアルを食べます

その一言から、プライスさんは1日に約3クォート(2.85リットル)の豆乳を飲んでいることが分かったのでした。

プライスさんは数年前から乳糖不耐症を発症し、牛乳をはじめとした乳製品を飲むことができなくなっていました。
そんな彼が大量に飲み続けるようになったのが「豆乳」だったのです。

この記事が、あまりに衝撃的だったため、それが今も「男性が豆乳を飲むと女性化する」といわれるエピソードとなっています。

実際、2.85リットルの豆乳に含まれる大豆イソフラボンの量は約580mgですので、厚生労働省が1日の上限とする摂取量の約8倍です。そんな量を毎日飲む人は、かなり稀ですので、同様の症例は見つけられませんでした。

なお、この話は今も真偽が疑われているとのことで、「昔から大豆を多く消費してきた日本人や中国・韓国にそのような症例はなく、イソフラボンが男性を女性化させることはない」という論文もあり、専門家の意見も真っ二つに割れているようでした。

ここで、みなさんがよく耳にする「イソフラボン」ですが、そもそもどのような成分なのでしょうか?

大豆製品に含まれるイソフラボンとは?

ポリフェノールの一種である「大豆イソフラボン」は、大豆の胚芽にわずか0.2〜0.4%含まれている成分です。

そして大豆イソフラボンには、ダイゼイン、ゲニステイン、グリシテインと呼ばれる3つの成分が含まれているのですが…これらの一部が、女性ホルモンと似た働きをするといわれています。

整理すると、イソフラボンはポリフェノールの一種で、3つの成分が含まれる、ということです。分かり辛いですが、後の説明で出てきますので軽く覚えておいてください。

このイソフラボンですが、かつて渋味の成分として不要なものと考えられていました。
しかし、近年の食品成分の研究により、さまざまな効能があることが分かりました。

大豆イソフラボンの効能
  1. 抗酸化作用。呼吸で生じる活性酸素。これによる身体の酸化を抑えます
  2. 悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やしてくれます
  3. 心血管疾患を予防
  4. 血糖値を改善するため糖尿病の予防
  5. 骨粗しょう症の予防
  6. 更年期症状の改善
  7. 月経前症候群の改善
  8. 乳がんや前立腺がんの予防などにも効果

このうち、骨粗しょう症、更年期症状の改善、月経前症候群の改善、乳がんや前立腺がんの予防効果が、大豆イソフラボンの女性ホルモン作用によるものです。
このイソフラボンですが、どのような体内のメカニズムで、女性ホルモンのような働きをするのでしょうか?

イソフラボンが女性ホルモンの働きをするメカニズム

一般財団法人 食品分析開発センターによると、大豆イソフラボンは、その構造が女性ホルモンのエストロゲンに類似していることから「植物性エストロゲン」とも呼ばれています

たしかに大豆イソフラボンは女性ホルモンの「エストロゲン」と構造が似ています

そして大豆イソフラボンには「鍵」と「鍵穴」の関係のようにエストロゲンの受容体に結合する性質があり、身体に様々な信号を出します。

具体的には、大豆イソフラボンの3つの成分の1つの「ゲニステイン」と、大豆イソフラボンの成分の1つである「ダイゼイン」から腸内細菌によって産生される「エクオール」という2つの成分が、女性ホルモンと同じようにエストロゲン受容体に結合し、信号を出すそうです。

大豆イソフラボンが、エストロゲン受容体に結合するメリット

例えば、エストロゲンには骨を壊す破骨細胞の働きを抑える作用がありますが、閉経によってエストロゲンの分泌が減少してしまうと、破骨細胞の働きが活発になり、骨密度が低下していきます。しかし、大豆イソフラボンを摂取していれば、イソフラボンがエストロゲンに代わって受容体に結合するため骨密度の低下を緩やかにしてくれます。

また、エストロゲンには乳がんを進行させてしまう働きがあるのですが、イソフラボンを摂取して、エストロゲン受容体に先回りして結合していれば、エストロゲンの働きが弱まり、乳がんの発生や進行を抑える効果があるようです。

これらのイソフラボンの効果は、女性ホルモンの1/1,000と非常に弱いので、エストロゲンが急激に減少する更年期の女性であれば、摂取がプラスになる可能性も考えられます。

エストロゲンが大量に分泌されている20代、30代の女性にとっては、誤差の範囲という医師の発言もありました。

まだまだ大豆イソフラボンの効果については、ハッキリとしていないことが多いようです。

次に、先ほどお話ししたエストロゲン受容体に結合する大豆イソフラボンの「エクオール」について調べてみました。聞いたことがある方も多いかもしれません。

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女性ホルモンを促す腸内細菌「エクオール産生菌」とは?

エクオールは「エクオール産生菌」とよばれる腸内細菌によって、大豆イソフラボンの成分の1つ「ダイゼイン」からつくられるもので、「スーパーイソフラボン」ともいわれる成分です。

このエクオール産生菌ですが、2014年の調査にもとづく情報だと日本人の2人に1人しか腸の中にいない菌だと書かれた情報もあったのですが、2018年の日本女性医学学会の発表によれば、菌自体は97%の人が保有しているとのことでした。つまり、ほとんどの人の腸内にいる菌ではあるようです。

ただ、エクオール産生菌を持っていても、菌がエクオールを作る働きをしていない人がほとんどで、ちゃんとエクオールを作るような菌の働きをしていた人は、全体の22%でした。
また、それらの人たちの腸内には非常に多様な菌がいるという点が共通していました。

つまり、エクオール産生菌はほとんどの人の腸内にいながらも、喫煙、外食の習慣が多い、便通が不定期で、ラーメン、ワイン、焼酎、コーヒーなどをよく口にする人は腸内細菌の種類が少ないためエクオール産生菌の働きが弱く

一方で、野菜、海藻類、根菜類、きのこ、納豆、穀物、魚、肉、大豆食品、和菓子、せんべいを食べている人は腸内細菌の種類が多いことで、エクオール産生菌がよく働いてくれて、エクオールの産生が多いとのことでした。

外食ばかりせず、日ごろからバランスを考えて食事をすれば、腸内細菌が活発になり、エクオール産生菌の働きが良くなり、大豆イソフラボンを摂取した際にエクオールがたくさんつくられる、ということですね。

エクオールがつくられなくても、大豆イソフラボンの成分の1つである「ゲニステイン」が女性ホルモンの働きをしてくれますが、エクオールも増やせれば、その効果を上乗せできそうです。

締めくくり

まだまだ分かっていないことが多い、豆乳をはじめとした大豆製品ですが…「畑のお肉」と呼ばれるほど、タンパク質をはじめとした栄養が豊富で、私たちの食生活に古くから親しまれてきた食材ですので、適量を食べていくならば全く問題ないと調べて分かりました。

なお、大豆イソフラボンの1日の摂取量の上限は70~75mg
豆乳であれば300ml、納豆であれば2パック、豆腐であれば1丁と少し
この他に、しょうゆや味噌などにも含まれていますので、無理せず、バランスの良い食事をすることでイソフラボンの効果にあやかりましょう。

概要欄に私がオススメする豆乳を紹介していますので、ぜひご覧になってください。
どちらかというと私は無調整より飲みやすい調製豆乳派ですが…両方とも乗せておきます。

豆乳について「毒になる」「ガンになる」「死亡リスクが上がる」そして「男性が飲むと女性化する」といったビックリする情報を目にしたことで、今回、豆乳や大豆イソフラボンについて調べてみましたが、その見解は専門家の間でも割れているようですね。

国立がん研究センターのページには、2007年に大豆イソフラボンを摂取した人のほうが前立腺がんリスクが低下した、という結果が書かれてましたが、2020年には大豆イソフラボンの摂取が多い人のほうが前立腺がんによる死亡のリスクが高い、という結果が書かれていました。

つまり、前立腺がんの予防にはなるが、前立腺がんになった人の死亡リスクは高いという内容でしたが、まだまだ不確定な要因が多いため、さらなる研究結果の蓄積が必要、と締めくくられていました。

まだまだ未知であるがゆえに、様々なポジショントークがある、ということが分かりました。

結局は、適量ってことなんですよね。
そして日本人は昔から大豆イソフラボンの摂取量が欧米人より多いこと、そしてエクオール産生菌のパートでお伝えしたようにバランスの良い食事をすることが大事なのだと思いました。

みなさまは、どう思われたでしょうか?
少なくとも、この解説がみなさまの食についての情報バランスを整えるものであれば、嬉しいです。

参考にさせていただきました Thank you!