大さじ〇杯のはちみつを毎日食べ続けるとどうなるか?
みなさんは「はちみつが血糖値やコレステロール値を下げる」なんて話を信じますか?
はちみつの80%は糖質。普通「逆ではないか?」って思うはず。
はちみつを食べ過ぎると、血糖値やコレステロール値は悪くなると考えていましたが、結果はその逆でした
そう話すのは、カナダのトロント大学のタウセフ・カーン博士。
カーン氏の研究グループは2022年に1,100人以上の臨床試験から、「はちみつが血糖値やコレステロール値を下げる」可能性を証明したのでした。
大さじ2杯のはちみつを毎日食べると血糖値やコレステロール値などが改善し、心血管代謝をの健康に役立つ可能性がある
カナダ人が大さじ2杯であれば、日本人であれば、大さじ1.7杯ほどです。
今日はこの驚きの研究について調べてみました。
この記事は動画を作成し、YouTubeにて公開中です
▼チャプター
00:00 オープニング
01:24 カナダの臨床試験について
03:31 日本人は大さじ〇杯が適量?
05:25 はちみつ6つの健康効果
07:28 まだ明らかになっていない点
08:44 はちみつが血糖値を下げる話(まとめ)
10:44 未知の食材、はちみつ
カナダのトロント大学の臨床試験について
2022年11月、カナダのトロント大学は、毎日大さじ2杯のはちみつを食べると、血糖値やコレステロール値などが改善し、心血管代謝を健康にするのに役立つ可能性がある、という研究結果を発表しました。
はちみつに含まれる栄養のおよそ80%は糖質ですので、食べ過ぎれば血糖値やコレステロール値は悪くなると考えられていましたが、この研究結果は、その逆だったのです。
実はこの研究結果は、これまで動物実験では分かっていました。
そこで今回、トロント大学の研究グループは、計1,100人以上を対象に比較臨床試験を含む、18 件の研究から、人についても同様であると示したのでした。
なお、改善したのは血糖値やコレステロール値だけではありません。
悪玉のLDLコレステロール値や、中性脂肪値、脂肪肝に関するマーカーに低下がみられ、加えて善玉のHDLコレステロールは増加し、炎症に関わるマーカーに改善がみられたとのことでした。
血糖値や、コレステロール値、中性脂肪値が高ければ、メタボリックシンドロームや糖尿病、心筋梗塞、狭心症、不整脈、弁膜症、心不全などの心血管疾患(しんけっかんしっかん)のリスクが高まります。また、脂肪肝は肝臓に脂肪がたまる病気で、進行すると肝硬変や肝がんなどの合併症を引き起こします。
善玉のHDLコレステロールが低下しても、心血管疾患のリスクは高まるとされていますし、炎症については、慢性的な炎症が体内で続くと、免疫細胞が正常な細胞や組織を攻撃することがあり、自己免疫疾患(じこめんえきしっかん)やがんのリスクが高まることが知られています。
今回の臨床試験で、はちみつを毎日摂取することで、これら全てのリスクが低下する可能性があり、健康維持に役立つとされました。
研究者によるとこれまで長い間、「はちみつは砂糖」と言われてきたそうですが、今回の結果から、はちみつは健康食品といえるのでは?という声も出てきているそうです。
ただ、ここで気になったのは「大さじ2杯のはちみつ」という点です。
カナダ人と日本人とでは、体格差があるはずです。
そこで、平均的な日本人であれば、どのくらいの量に相当するか?について、ざっくり計算してみました。
日本人だと適正量はどのくらい?
日本人はカナダ人とは体格が違います。
ですので、先の研究結果である大さじ2杯(40g)は平均的日本人だと多いはず。
そこで、カナダ人と日本人の体格差について調べてみました。
身長ですが、カナダ人の平均は男性で178.7㎝、女性で164.7㎝とありました。
一方、日本人の平均は男性で172.1㎝、女性で158.5㎝とありました。
つまり、日本人は男性で約3.7%、女性で約3.8%、カナダ人より身長が低いことになります。
体重についても調べたところ、2020年の「世界の肥満度ランキング」によれば、男女混合で日本人の平均体重は59.0kgに対して、カナダは69.8kgとのこと。お隣のアメリカは81.9kgと肥満度で世界第3位でしたが、カナダ人は、アメリカよりかなり肥満度が低いようですね。
これらの数値をもとに、主に体重差を基準にして考えますと、カナダ人の「マイナス15%」が、日本人の適正量といえそうです。
つまり、カナダ人のはちみつ大さじ2杯(40g)は、日本人における34g、つまり大さじ1.7杯と換算するとピッタリだということが分かりました。
ただ、1.7杯というと、どのくらいか?がちょっとピンと来ませんでしたので、実際に計ってみました。
液体の正しい大さじ1杯は「計量スプーンに液体を入れて、表面張力でギリギリこぼれない状態」とのことでしたので、やってみたところ大さじ1杯と、2杯目は表面張力を出さずに、液面がスプーンの際から1ミリほど下がった状態。
これがちょうど34gでした。
ただ、これらの数値はあくまで平均値から導き出した目安であり、個人差や、健康状態などによって異なる可能性がありますので、あくまで参考ということで、その点はご了承くださいね。
これまで知られていたはちみつの健康効果
もともと、はちみつは古くから健康に良いとされてきました。
具体的には、この6つが有名です。
①抗菌・抗炎症作用
はちみつに含まれるフェノール酸やフラボノイドなどの成分には、強い抗菌・抗炎症作用があります。これによって、口内炎や胃腸炎、風邪などの症状を軽減する効果があります。
②傷口治癒促進作用
はちみつに含まれるグルコースオキシダーゼや、ペルオキシダーゼなどの酵素が、傷口の治癒を促進する作用があります。また、はちみつを傷口に塗ることで細菌感染を防ぎます。
③免疫力向上作用
はちみつには、ビタミンやミネラル、アミノ酸、ポリフェノールなどの成分が含まれているため、これらが免疫力の向上に役立つことがわかっています。
また、はちみつの酵素は体内の免疫細胞の活性化を促す作用があります。
④消化促進作用
はちみつには、消化を促進する酵素やオリゴ糖が含まれており、胃腸の働きを活発にする効果があります。また、はちみつに含まれる有機酸が、胃液の分泌を促進し、消化不良や便秘などの症状を緩和します。
⑤栄養補給作用
はちみつには、ビタミンやミネラル、アミノ酸など、人体に必要な栄養素がバランスよく含まれています。特に、はちみつには抗酸化作用があるポリフェノールが豊富に含まれており、生活習慣病やがんなどの予防に役立つとされています。
⑥抗酸化作用
はちみつに含まれるフラボノイドやポリフェノールといった抗酸化物質は、肌を保湿し、紫外線などのダメージから肌を守る働きがあるため、乾燥やシワの予防につながると考えられています。
これに今回の血糖値、コレステロール、中性脂肪や肝脂肪、炎症の数値を改善させる効果が加わることになれば、もはやはちみつは健康食品どころか、お薬と思ったのですが…注意すべき点があります。
それは、今回の研究は、あくまで「可能性」と書かれていた点です。
つまり、まだまだ明らかになっていない話だということです。
この点についても、お伝えしておかなくてはなりません。
研究の不確実性と推奨されるはちみつ
今回の研究ですが、まだまだ明らかになっていない点が多くあります。
例えば、今回の研究対象者の多くは、そもそも健康的な食事スタイルの傾向があったため、糖質制限がある人においても、同様の結果が得られるかどうかは不明だからです。
また、はちみつのどの成分が血糖値などを下げる働きをもたらすか?は、明らかになっていないため、今後も人を対象にした試験を重ねていく必要があるとのことでした。
これには私もちょっとガクッときてしまったのですが、ただ、これらの点が明らかになれば、新たな健康食の開発につながりますので、今後も注目していきたいですね。
なお、今回の研究では、アカシアやクローバー、ロビニアなど、単一の花から集めたはちみつの方が効果が高いとされています。
また、65度で10分以上の低温殺菌されたはちみつは、栄養が低減する恐れがあるため、低温加熱か、できれば生のはちみつが良いとのことでした。
はちみつの食べ方は、例えばヨーグルトやパン、クラッカー、サラダのドレッシングなど、甘味料の代わりにはちみつを使うと、良いそうです。市販されているドレッシングは、異性化糖が含まれることがあるため、それをはちみつに変えれば良いということですね。
まだまだ分からないことが多い、未知の食材ともいえるはちみつですが、今後も、その効果が明らかになっていくことに期待しましょう。
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まとめ
2022年11月にカナダのトロント大学が発表した研究結果によると、毎日大さじ2杯のハチミツを摂取すると、血糖値やコレステロール値が改善し、心血管代謝を健康にする可能性があることが分かりました。
このことはもともと動物実験では分かっていましたが、研究グループは1,100人以上を対象に比較臨床試験を含む18件の研究を行い、人にも同様の効果があることを証明しました。
本来、糖質を摂れば血糖値やコレステロール値が悪化するため、これが改善した今回の結果は、従来の考えを覆すものであり、ハチミツを毎日食べれば、血糖値、コレステロール値、中性脂肪値が低下し、メタボリックシンドロームや糖尿病、心筋梗塞、狭心症、不整脈、弁膜症、心不全などの心血管疾患のリスクを低減する効果が期待されることが分かりました。
また、カナダ人における大さじ2杯は、日本人だと大さじ1.7杯(34g)相当ですので、大さじ1杯と、2杯目は1ミリほど液面が下がっているくらいの量だということを実践をもとに確かめました。
もともとハチミツは次のような効果があります。
- 抗菌・抗炎症作用
- 傷口治癒促進作用
- 免疫力向上作用
- 消化促進作用
- 栄養補給作用
- 抗酸化作用
今回の研究結果が証明されれば、健康商品どころか、血糖値、コレステロール、中性脂肪や肝脂肪、炎症の数値を改善させる薬といってもよいものの、まだ明らかになっていないことが多いということもお伝えしました。
なお、トロント大学の臨床試験では、アカシアやクローバー、ロビニアなど、単一の花から集めたハチミツの方が効果が高く、成分が失われていない低温加熱か、非加熱のハチミツが推奨されるということもお伝えしました。また、ハチミツの食べ方は、ヨーグルトやパン、クラッカー、サラダのドレッシングなどが良いそうです。
まだまだハチミツは、未知の食材ですので、今後も新たな情報を学びながら、その効果に期待しましょう。
締めくくり
今回のトロント大学の研究記事で、長年、公衆衛生や栄養学の専門家の間で「ハチミツは砂糖と同じ」と言われてきましたが、それは間違いである可能性が出てきた、とありました。つまり、ハチミツの健康効果は、まだまだ未知数ということです。
ただ、やはり摂りすぎには注意が必要ですし、そもそも、ハチミツの成分が失活していたり、偽装された糖が混入しているハチミツであれば、単なる甘味料となってしまいますので、意味がありません。
これらのことを踏まえて、食べる量は日本人であれば大さじ1.7杯の34g。
この量を毎日、食べることで、血糖値やコレステロール値の改善、心血管代謝の健康維持など、さまざまな健康効果が十分に期待できる日が来ることを信じて、今後も食についての知識を学びながら、健康的な食生活に役立てていきましょう。
- 甘いハチミツが血糖やコレステロールを下げる ハチミツは糖尿病の人にも勧められる?
https://dm-net.co.jp/calendar/2022/037192.php - Sweet: Honey Reduces Cardiometabolic Risks, U of T Study Shows
https://temertymedicine.utoronto.ca/news/sweet-honey-reduces-cardiometabolic-risks-u-t-study-shows - タウセフ・アフマド・カーン氏 トロント大学|栄養科学科
https://www.researchgate.net/profile/Tauseef-Khan-7 - 世界各国の男女の平均身長
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